本番当日にまさかの喉の不調... どう対処する?|ボーカルマスター
■はじめに
日常生活においては、「喉が痛い...違和感がある...」となっても「仕方ない、のど飴でも舐めておくか」「風邪かな?」といった具合にあまり深刻に捉えずに冷静に対処する、という場合がほとんどかと思います。
一方で歌手や声優のように「声」が商売道具の、喉のコンディションが生命線となる人々にとっては死活問題。一気に深刻度合いが高まります。
今回は、そんな時の対処法など解説していきます。
■タイミング最悪... 本番当日に限って喉が...
身体の不調というのは、いきなりやってくるもの。
決して日を選んでくれるということはなく、「大事な勝負の日に...」なんてことも少なくはありません。
さて、ライブなど歌う用事を控えた本番当日、朝起きると喉はガラガラ、イガイガという絶望的な状況に襲われたとしましょう。
本番は待ってくれません。数時間後に迫ったステージに向けてできる手は全て打って、なんとか少しでもマシな状況にしたいところ。
■なんとか乗り切りたい! 不調に襲われた時の対処法
ここからはライブを想定し、具体的な対処法をご紹介します。
(1)喉の炎症を抑えられる飲料などを活用
はちみつとハーブティーは、喉を酷使するツアー中のボーカリストや劇団員など御用達のアイテム。
喉の炎症を抑え、本来の状態に近づける可能性があります。
(2)とにかく加湿・保湿!
楽屋などに加湿器や空気清浄機が設置できるようなら、それらを稼働させるのが良いでしょう。
また、大手家電メーカーが「スチーム吸入器」を発売していますが、場所を取らないこうしたアイテムを1つ用意しておくと、さらに安心です。
(3)本番メニューの工夫
バンド編成など演奏者が絡む場合は相談が必要になりますが、負担の大きい曲のキーを下げる、曲目を変更して負担の少ない曲を取り入れるなど、セットリストやステージ内容の変更も視野に入れた方が良いでしょう。
曲目が多く、長時間のステージが想定される場合は特に積極的に検討したい部分です。
また、メロディーを大きく崩すことなく、特に負担の高い部分(高音が連続するなど)のみメロを変えるなども効果的です。
■最後に
本番当日の不調は内心かなり焦ってしまうでしょうが、多くのボーカリストが直面した壁でもあります。
そうしたコンディションの中で、聴衆にできる限り良い歌を聞かせるという部分も、ボーカリストにとって重要なスキルの1つです。
ぜひ困った時は参考にしてみてください!