デスボイス・シャウトはオンラインで習える?喉を壊さない練習方法と始め方
◼︎はじめに
デスボイスやシャウトを出してみたいけれど、喉を壊しそうで怖い。動画を見て真似してみたら、喉が痛くなった。
バンドやロック、メタル、V系、ラウド系の曲で叫びたいけれど、正しい出し方が分からない。
オンラインでも、デスボイスやシャウトは本当に習えるのだろうか。
このように感じている方がいるのではないでしょうか。
デスボイスやシャウトは、ただ大きな声で叫ぶ技術ではありません。
息の使い方、声帯や喉周りの力み、響きの作り方、身体の支え、普通の歌声とのバランスなど、複数の要素が関係しています。
自己流で無理に続けると、喉の痛みや強い声枯れにつながることがあります。
一方で、段階を踏んで練習すれば、喉への負担を減らしながらデスボイスやシャウトの感覚を身につけていくことは可能です。
ここでは、デスボイス・シャウトはオンラインで習えるのか、喉を壊さないために何を見直すべきか、初心者が安全に始めるためのポイントを解説していきます。
第1章:デスボイス・シャウトはオンラインでも習えるのか
デスボイスやシャウトは、オンラインでも学ぶことができます。
もちろん、対面レッスンのようにその場で細かい身体の状態を直接確認することはできません。
しかし、歌唱映像や発声映像を通して、声の質、息の使い方、首や顎の力み、表情、口の開き方、発声後の声の状態などを確認することは可能です。
デスボイスやシャウトで重要なのは、「どれだけ大きな音が出せるか」ではありません。
・痛みなく出せているか
・普通の声が枯れていないか
・首や顎に力が入りすぎていないか
・息を強く押し出しすぎていないか
・喉を締めて無理に鳴らしていないか
・歌の中で使える状態になっているか
こうしたポイントを確認しながら進めることが大切です。
オンラインでも、を通して自分の発声のクセを客観的に見ることで、自己流で続けるより安全に練習しやすくなります。
第2章:自己流で喉を壊しやすい理由
2.1 「叫べば出る」と思ってしまう
デスボイスやシャウトで最も危険なのは、ただ大声で叫べば出ると思ってしまうことです。たしかに、強く叫ぶと一瞬それらしい音になることはあります。
しかし、喉を強く締めたり、声帯に過度な負担をかけたりしている場合、その音を繰り返すほど喉を痛めるリスクが高くなります。
正しいシャウトは、単なる叫び声ではありません。
息の圧力、声の芯、響き、身体の支え、喉周りの脱力が組み合わさって作られます。
大きな声を出す前に、小さい音量で安全に歪みや響きを確認することが大切です。
2.2 息を強く吐きすぎる
デスボイスやシャウトでは、激しい音の印象から「息を強く吐けば出る」と考えてしまう人もいます。しかし、息を強く吐きすぎると、声帯や喉周りがその圧に耐えようとして力みやすくなります。
その結果、喉が締まり、痛みや枯れにつながることがあります。
必要なのは、コントロールされた息の流れです。その先に息の量を調整する技術が上乗せされます。
息を押し出して喉で受け止めるのではなく、息の流れと声の鳴りをバランスよく整えることが重要です。
2.3 痛みを我慢して練習してしまう
デスボイスやシャウトの練習で、痛みを「慣れ」だと思ってしまうのは危険です。練習中に喉が痛い。
終わった後に普通の声が出しづらい。
翌日まで強い声枯れが残る。
飲み込む時に違和感がある。
このような状態がある場合は、練習方法を見直す必要があります。
デスボイスやシャウトは、多少の疲労感が出ることはあっても、強い痛みを我慢して続けるものではありません。
痛みがある時は中止し、普通の話し声や歌声に影響が出ていないかを確認しましょう。
2.4 普通の発声を飛ばして歪みだけ練習してしまう
デスボイスやシャウトを出したい人ほど、最初から歪んだ音だけを練習しがちです。しかし、普通の発声が不安定な状態で歪みを加えると、喉に負担がかかりやすくなります。
まずは、地声、裏声、ミックスボイス、息の流れ、声帯閉鎖のバランスなど、基本的な発声を整えることが大切です。
デスボイスやシャウトは、普通の声と切り離された特殊な音ではなく、発声の延長線上にある表現の一つです。
第3章:デスボイスとシャウトの違い
3.1 デスボイスとは
デスボイスとは、声に強い歪みやノイズを加えた発声表現の一つです。メタル、デスコア、ラウドロック、V系などのジャンルで使われることが多く、低く重い音から、高めで鋭い音までさまざまな種類があります。
デスボイスというと「喉を潰して出す声」と思われがちですが、実際には喉を強く痛めつけて作るものではありません。
息の流れ、声帯やその周辺の使い方、共鳴、身体の支えを調整して、歪みの質感を作っていきます。
最初から大きな音量で出そうとせず、小さい音から安全に確認していくことが大切です。
3.2 シャウトとは
シャウトは、叫びのようなエネルギーを持った発声です。ロック、ミュージカル、アニソン、J-POPのクライマックスなどでも使われることがあります。
ただし、シャウトも単なる叫び声ではありません。
喉だけで押し出すのではなく、身体の支え、息の圧力、声帯のバランス、共鳴の使い方によって、強さと抜け感を作ります。
正しく扱えると、感情の爆発や楽曲の盛り上がりを表現できますが、自己流で叫び続けると喉を痛めやすい技術でもあります。
3.3 どちらも「喉を壊す技術」ではない
デスボイスもシャウトも、喉を壊して出すものではありません。むしろ、長く歌い続けるためには、普通の声を守りながら使えることが大切です。
練習後に普通の話し声が極端に枯れる場合や、歌声が出しづらくなる場合は、発声のどこかに負担がかかっている可能性があります。
デスボイスやシャウトは、根性で押し切る技術ではなく、身体の使い方を整理して作る表現技術です。
第4章:喉を壊さないために確認すべきこと
4.1 痛みが出たらすぐに中止する
デスボイスやシャウトの練習で、鋭い痛みや強い違和感が出た場合は、すぐに中止しましょう。痛みを我慢して繰り返すと、喉の炎症や声枯れにつながる可能性があります。
特に、練習後に普通の声まで出しにくくなる場合は注意が必要です。
安全に練習するためには、「痛くても出せた」ではなく、「痛みなく再現できる」ことを目指しましょう。
4.2 小さい音量から始める
初心者がいきなり大音量でデスボイスやシャウトを出そうとすると、喉に力が入りやすくなります。まずは小さい音量で、息の流れや歪みの感覚を確認しましょう。
小さい音でも喉が痛い場合は、音量の問題ではなく、発声のバランスに原因がある可能性があります。
安全に出せる小さな音を見つけてから、少しずつ音量や表現を広げていくことが大切です。
4.3 ウォームアップを行う
デスボイスやシャウトの前には、必ずウォームアップを行いましょう。いきなり強い発声をすると、喉への負担が大きくなります。
リップロール、ハミング、軽い地声、軽い裏声などで、喉と身体を少しずつ繋げてから練習を始めます。
普通の歌声が安定して出る状態を作ってから、歪みやシャウトの練習に入る方が安全です。
4.4 練習時間を短く区切る
デスボイスやシャウトは、初心者ほど長時間続けないことが大切です。最初は数分単位で区切り、喉の状態を確認しながら進めましょう。
練習中だけでなく、練習後の声の状態も大切です。
終わった直後は出せていても、翌日に強く枯れる場合は、負担が大きすぎる可能性があります。
自分の声の回復具合を見ながら、無理なく練習量を調整しましょう。
第5章:初心者が安全に始める練習ポイント
5.1 まずは普通の声を確認する
デスボイスやシャウトを練習する前に、まず普通の声が安定しているか確認しましょう。話し声、地声、裏声、軽いハミングなどが無理なく出せる状態かをチェックします。
普通の声がすでに枯れていたり、喉に違和感がある状態で歪みの練習をするのは避けましょう。
デスボイスやシャウトは、普通の声を壊して作るものではありません。
普通の声を守りながら、そこに表現として歪みや強さを加えていくイメージが大切です。
5.2 エッジボイスで小さな振動を確認する
エッジボイスは、声帯をゆるやかに振動させる練習として使われることがあります。低い声で「あ゛ー」と小さく鳴らすような感覚で、ブツブツとした音を確認します。
ただし、エッジボイスも強く押しつけると喉に負担がかかります。
音量は小さく、喉を締めず、リラックスした状態で行いましょう。
痛みが出る場合は無理に続けないことが大切です。
5.3 息を押し出さず、流れを保つ
デスボイスやシャウトでは、息を強くぶつけるよりも、一定の流れを保つことが大切です。息を強く押し出そうとすると、喉がその圧力を受け止めようとして力みやすくなります。
まずは軽い発声で、息が止まらずに流れているかを確認しましょう。
声が詰まる、喉が苦しい、首に力が入る場合は、息の量や圧力を見直す必要があります。
5.4 歪みを歌に入れる前に単音で確認する
いきなり曲の中でデスボイスやシャウトを使おうとすると、音程、リズム、歌詞、表現に意識が分散し、喉に力が入りやすくなります。まずは単音で、痛みなく出せる音を確認しましょう。
その後、短いフレーズ、曲の一部分、実際の歌唱という順番で少しずつ進めていきます。
段階を飛ばさないことで、喉への負担を減らしながら表現に取り入れやすくなります。
第6章:オンラインレッスンで行うととよいこと
6.1 普通の歌声
デスボイスやシャウトだけでなく、まずは普通の歌声も確認させていただくことで誘導しやすくなります。普通の発声の状態を見ることで、歪みを加えた時にどこに負担がかかりやすいかを確認しやすくなります。
地声、裏声、高音、低音など、様々な曲を無理のない範囲で今の声が分かると、アドバイスがより具体的になります。
6.2 小さい音量で出したデスボイス・シャウト
大きな音だけではなく、小さい音量で出したデスボイスやシャウトも確認できると効果的です。小さくすると出せない場合、音量や勢いに頼っている可能性があります。
反対に、小さな音で安全に出せる場合は、そこから少しずつ音量や表現を広げていくことができます。
6.3 やりたい曲の一部分
実際に歌えるようになりたい曲がある場合は、その一部分を確認させていただきます。どのフレーズでシャウトしたいのか。
どこでデスボイスを入れたいのか。
どの音域で苦しくなるのか。
曲の中で確認することで、単なる発声練習ではなく、実際の歌唱にどう使うかを考えやすくなります。
6.4 痛みや違和感を一言添える
発声中や発声後の感覚も一言添えると、より具体的に確認しやすくなります。たとえば、
・このフレーズで喉が痛くなる
・出した後に声が枯れる
・音量を上げると苦しくなる
・低いデスボイスは出るが高いシャウトが苦手
・普通の歌声まで疲れてしまう
このように、自分の感覚を短く伝えるだけでも、見るべきポイントが明確になります。
第7章:タイプ別の改善アプローチ
7.1 喉が痛くなるタイプ
このタイプは、喉を強く締めて音を作っている可能性があります。まずは音量を下げ、小さい音で痛みなく鳴らせるか確認しましょう。
痛みがある場合は、歪みの練習を続ける前に、普通の発声や息の使い方を見直すことが大切です。
7.2 声がスカスカになるタイプ
このタイプは、息が多く漏れすぎている可能性があります。息をたくさん吐けば歪むわけではありません。
まずは軽い地声やハミングで声の芯を確認し、息と声のバランスを整えましょう。
声が薄いまま強くしようとすると、喉に負担がかかることがあります。
7.3 叫び声っぽくなるタイプ
このタイプは、シャウトではなく、単なる大声になっている可能性があります。声量だけで押そうとすると、喉が疲れやすくなります。
大切なのは、声の強さだけではなく、響きや息のスピード、言葉のアクセントを使って迫力を作ることです。
まずは短いフレーズで、喉ではなく声を前に飛ばす感覚を確認してみましょう。
7.4 長く続かないタイプ
デスボイスやシャウトが一瞬は出せても、曲の中で続かない人もいます。この場合、息の使い方や身体の支えに無駄が多い可能性があります。
一回の発声で全力を使い切るのではなく、必要な分だけ声を出す感覚を身につけることが大切です。
練習では、短いフレーズから始め、少しずつ長さを伸ばしていきましょう。
7.5 普通の歌声まで枯れるタイプ
デスボイスやシャウトの練習後に、普通の歌声や話し声まで枯れる場合は注意が必要です。喉への負担が大きすぎる可能性があります。
このタイプは、デスボイスだけを練習するのではなく、普通の発声、ウォームアップ、練習時間、休息の取り方まで見直す必要があります。
長く歌い続けるためには、特殊発声だけでなく、日常的な声の使い方も大切です。
◼︎おわりに
デスボイス・シャウトは、根性で叫び続ける技術ではありません。息の使い方、声帯や喉周りのバランス、身体の支え、響きの作り方を整理しながら、少しずつ身につけていく表現技術です。
喉を壊さないためには、
・痛みが出たらすぐに中止する
・いきなり大音量で出そうとしない
・普通の声が枯れていないか確認する
・ウォームアップを行う
・短い時間で区切って練習する
・小さい音量から歪みを確認する
・自己流で続けず、客観的に確認する
といったポイントを意識してみましょう。
デスボイスやシャウトは、強烈な表現力を持つ一方で、自己流で無理をすると喉に負担がかかりやすい発声でもあります。
だからこそ、最初の段階で安全な出し方や、自分の声に合った練習方法を確認することが大切です。
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