自宅録音でもプロ級に!パソコン(DAW)の調整編|オンラインボイトレ VOCAL MASTER

■はじめに

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自宅でプロ級の録音を目指すには、パソコンとDAW(Digital Audio Workstation)の適切な設定が欠かせません。初心者でもわかりやすいように、パソコンの最適化からDAWの基本設定まで詳しく解説します。


■パソコンの基本設定を最適化する

録音のクオリティを高めるために、まずはパソコンの環境を整えましょう。

(1) スペックの確認と最適化

録音や編集には一定のパソコンスペックが求められます。以下のスペックを推奨します。
CPU: Intel Core i5以上 または AMD Ryzen 5以上
メモリ(RAM): 最低8GB、推奨16GB以上
ストレージ: SSD推奨(HDDよりも高速)
オーディオドライバ: 最新のASIO対応ドライバを導入


(2) パフォーマンス向上の設定

バックグラウンドアプリを終了: 録音時には不要なアプリを閉じてCPU負荷を軽減。
電源設定を「高パフォーマンス」に変更: Windowsなら「電源オプション」、Macなら「エネルギー設定」から変更できます。
不要なエフェクトや視覚効果を無効化: Windowsでは「パフォーマンスオプション」から無効化が可能です。


■DAWの基本設定をマスターする

DAW(Digital Audio Workstation)は録音や編集を行うソフトウェアです。代表的なものとして、Cubase、Logic Pro、Pro Tools、Ableton Live、Studio Oneなどがあります。

(1) サンプルレートとビット深度の設定

サンプルレート: 44.1kHz(CD音質)または48kHz(動画制作向け)が一般的。
ビット深度: 24bit推奨(16bitよりもダイナミクスが広がる)。


(2) バッファサイズの調整

低すぎると「プチプチ」ノイズが発生。
高すぎるとレイテンシー(遅延)が発生。
録音時は128〜256サンプル、編集・ミックス時は512〜1024サンプルが目安です。


(3) 入出力デバイスの設定

オーディオインターフェースを接続し、DAWの設定で正しく認識されているか確認。
**ASIOドライバ(Windows)**を使用すると低遅延で録音可能。
MacではCore Audioを活用。


■プロ級の録音環境を作るための追加設定

(1) トラックの正しい設定

モノラルトラック: ボーカルやギター用。
ステレオトラック: シンセサイザーやエフェクト音源用。


(2) エフェクトの基本設定

EQ(イコライザー): 不要な低音をカット(80Hz以下を削る)。
コンプレッサー: 音量差を均一化し、より聴きやすい音に。
リバーブ: 適度に加えることで自然な奥行きを演出。


(3) セッションの整理

プロジェクトファイルをこまめに保存。
トラック名を明確にする(例:「リードボーカル」「コーラス」)。
無駄なトラックを削除し、スムーズに作業できる環境を作る。


■おわりに

自宅録音でもプロ級のクオリティを実現するためにパソコンの調整で必要なことを紹介させていただきました。
次回は「機材の調整編」で、オーディオインターフェースやマイクなど機材の使い方を詳しく解説します!